「あのさ、生理きそう?きた?」
昨日、仕事から帰ってきて主人がこう言った。
朝、体温が下がったことを報告したからだと思います。
「いや、多分明日くると思うよ」
排卵から一週間、それ以降安定していた基礎体温は昨日の朝に急落しました。
排卵日と思われる日から14日目のこと。いつものパターンでした。
「体温下がっちゃったよ」
毎月のこととはいえ、これを夫に伝えるのが回を重ねるごとに苦痛になってくる。
ありがたいことに月日を追うごとに彼の意識も高くなっているようで、7月と8月は特に積極的にタイミングに協力してくれました。今回に関しては「大丈夫!できてる」と何度もお腹を擦ってくれました。だからこそリセットしたことが申し訳なくて苦しい…。
夫自身も期待が大きかったのか、昨日はいつもと様子がおかしかった。
体温下落の報告をした時、いつもより明らかに悲しそうだった。
そして、普段は主人が出勤した後に私が片付けている乾燥済みの洗濯物が、この日は既に畳まれていました。最初はリセット確定した私への気遣いかなと思いましたが、洗濯物を畳みながら、夫も気持ちの整理をしていたのかもしれません。
そして夜、冒頭の会話になったのです。
「フーナーテストって受けたことある?その結果次第ではさ、人工授精すっ飛ばして体外受精いった方がいいんじゃないかって思うんよ。今日仕事暇やったから色々調べてみた(笑)」
待て待て待て待て。
色々突っ込みどころが多すぎて驚いてるんだが。
「どうしたん急に」
「俺もさ、ずっと"できるできる~"って軽く言ってたけど、もうそんなこと言ってられる段階じゃないなって思って」
この時の自分の気持ちは一言では言い表せません。
やっと気付いたか!という安堵、今更かい!という呆れ、そして彼も本当に子どもが欲しいと思っていることが何よりも嬉しかった。
クリニックで人工授精の話が出た時、夫は「そうまでせんとできないもんかね?」と首を捻っていました。「子どもを育てるのにもお金がいるのに、妊娠するのにもお金を使うのはなぁ…」と、体外は考えられないようでした。
そんな人から先の治療について話を振ってくるなんて。少し前では考えられなかったことでした。
「フーナーテストはとっくの昔に受けてるよ」
「え、そうなん!?」
「動いてるの1匹しかいなかったって説明した気が…(笑) でも私らの場合はタイミング取って10時間ぐらい経ってたから、その結果はあんまりあてにならんのよ。あと、フーナー不良の場合は寧ろ人工授精は有効な方法だよ」
「勘違いしてたみたい(笑) じゃあ人工授精何回かやってみてもいいかもしれん。助成金も出るみたいやから。市のホームページに載ってた」
「そこまで調べてるとは…」
「偉いやろ」
「偉い」
AIHの助成金に関しては私も知ってはいたものの、夫が乗り気じゃなかったからお世話になることはないかもしれないと思っていた。
またそのページを見るきっかけになるのがまさか主人だとは。
「あとさ、こう…なんとかっていう検査と、何だっけ…なんとかなんとか~っていう検査、受けた記憶ある?」
「ねえわw」
「なんやったっけな~!こう…こう…」
「抗精子抗体検査?」
「それ!あと一つが思い出せない」
「……アンチ何とかってやつ?」←お前もうろ覚えか
抗精子抗体検査とAMH(アンチミューラリアンホルモン)のこと。
どちらもやっていないはず。
多分ですが、通っているクリニックは自費になる検査はあまり提案しない方針のよう。
どちらも気になってはいたけれど、私も「自費だし…Dr.も勧めてこないし…」と、何となくそのままにしていました。
週末に予約を入れているので、検査のこととAIHを前向きに検討中であることを医師に伝えてみようと思います。
きっと主人は、子どもがいなくても二人で幸せに暮らしていけると思っていたと思う。
私もそうだ。そう思える男性を選んで結婚したつもりです。
そして、子どもなんて望まなくたって自然にできると思っていた。
そうではなかった現実と直面して、自分は落ち込むばかり。彼は「できるできる」と軽く捉えている。子どもを授かることに対する熱量のズレに違和感を覚える日々から、ようやく夫婦の足並みがぴたりと揃った気がします。
正直、私はステップアップを望まない夫に甘えていました。
相手が望まないから、と先の治療に進まないのを彼のせいにできるから。
多くの人が挑戦しているAIHですら怖かったのです。
「早くステップアップしたい派」の人には理解不能だと思いますが、臆病者にとっては何か新しいことに挑戦するのには大きな勇気を要します。ネガティブ党代表naruはいつも最悪の可能性を考えてしまう生き物(ーー;
AIHに関しては年内に授からなければやってみようという話になっていたので想定内でしたが、体外はやらないだろうと思っていたので一気に現実味を帯びてきました…。心のどこかで他人事だと思ってた。
腹を括らなければならない日もそう遠くないかもしれない。
勿論、その前に授かれたら嬉しい。
実は昨日、私も仕事が暇だった時に体外受精ができる病院について調べていました。
体外をするかしないかは別として、将来的に転院するとしたら最先端の治療が受けられる病院がいいのではないかと思ったからです。
夫が「このサイトに色んな検査が載ってたよ」とラインで送ってくれたのは、私が昼間見ていた病院のホームページでした。
気が合うなあ。
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